歴史

『天正十九年豊臣秀吉に請願し堂宇を建立』

法雲寺は天正十九(1591)年、長翁玉春上人によって開創されました。
豊臣秀吉の母親である大政所からの信望が厚かった玉春上人に、
秀吉から京都の中心地である四条大宮に、約600坪の土地を賜りました。

 ところが天明八年(1788)正月、御所の大火の余波を受け堂宇が焼失してしまいました。第十六世示禅上人の時(1800)、仮本堂、庫裏が造営されましたが、その後再興の目途が立たず、100年余り頓挫しておりました。ちょうどその時東本願寺勅使御門が建立されており、棟梁である伊藤平左衛門に本堂再建を依頼しました。棟梁はその余材をもって法雲寺本堂建立を完成させ、明治34年(1901)3月、欅を主材とする現在の本堂の落慶に至りました。
 現在,法雲寺は京都市内では数少ない風光明媚で、 比叡山を始めとするすばらしい景色を一望することが できる寺院の一つです。

 本堂からは雲ヶ畑から比叡山をはじめ、東山三十六峰が一望でき、四季折々の風景を楽しむことができます。また毎年8月16日の五山の送り火では境内の屋上を一般開放し、地域の方や檀信徒の方と一緒に拝観する送り火の会を行っております。